国内大会

2026年全日本選手権大会の結果詳細

全日本選手権大会、昨年と今年はシングルスとダブルスを分離しての開催です。来年からはジュニアと一般の部を分離して開催されます。

シングルス3連覇中の早田ひな選手は、ノープレッシャーで4連覇を目指しましたが、決勝で恐ろしく強い張本美和選手に負けて準優勝でした。優勝はできなかったものの、非常に収穫の多い大会になりました。

*アイキャッチ画像はこちらの動画からの引用です。

大会概要

  • 期間:2026年1月20日から25日
  • 場所:東京体育館
  • 出場種目:シングルスのみ(ダブルスは分離開催)
  • 参照:日本卓球協会公式サイト

ネット中継・放送

  • 昨年に続き、全テーブル・全試合がもれなく卓球TVでネット中継されました。ありがたいです。見逃し配信(アーカイブが公開)も迅速でした。
  • 男女シングルス準決勝がNHK BSで中継されました。
  • 男女シングルス決勝がNHK総合で中継されました。
  • ハイライト動画(日本卓球協会提供)がsportsnaviで公開されました。卓球TVにはないものです。

大会開催前

早田ひな選手の発言

「自分に期待しすぎず、試合を楽しみたい」

収録時期は不明ですが、インタビュー記事の中で次のように話しています。

「昨年は不安やどこかで諦めている自分もいて、負けを受け入れた状態で初めて入った全日本。何も考えずに最後まで戦術や駆け引きを純粋に楽しむことができて、引退まで、そういう全日本はもうないと思います。逆に言うと3連覇した感覚がなくて。だから4連覇を目指している感覚も、プレッシャーも全くないです。強い選手もどんどん出てきているので、自分に期待しすぎず、試合を楽しみたいと思っています」

引用:早田ひな 最終章はロス五輪金「最後まで自分を進化させて挑戦したい」…20日開幕・全日本V4へ 単独インタ

「4連覇は無理に目指そうとしなくても、勝負の勘は自然に出てくると思う」

早田ひな選手の発言には良く「感覚」が出てきますね。

連覇を重ねて増していた重圧は、これまでと違ったメンタルで戦った前回大会を経て、リセットされた感覚もある。4連覇を果たせば1992~97年に6連覇した小山ちれ以来。5度目の頂点も8度の小山、7度の星野美香に次いで歴代3位タイの記録となるが「4連覇は無理に目指そうとしなくても、勝負の勘は自然に出てくると思うので、そこの感覚に任せたい」。自然体で15度目の全日本に挑んでいく。

引用:4連覇へ無欲の早田ひな「無理に目指そうとしなくても、勝負の勘は自然に出てくると思う」…卓球全日本選手権20日開幕

「1試合ずつ強くなるっていうことを目標に頑張っていきたい」

大会2日目の21日に行われた、前回大会優勝者記者会見でたっぷり話しています。記者会見動画、必見です。

見どころ解説記事

シングルス:準優勝

準々決勝で佐藤瞳選手、準決勝で木原美悠選手に勝利して決勝に進出しましたが、恐ろしく強い張本美和選手に負けて準優勝でした。優勝はできなかったものの、非常に収穫の多い大会になりました。

R64(4回戦)

髙森愛央選手との対戦でした。第4回パリオリンピック選考会で対戦しています。

髙森愛央選手との対戦のスコア表

接戦になりましたが、勝ち切れて良かったです。髙森愛央選手、強かったです。

  • 第1ゲーム、髙森選手のボールに合わない、甘くなったボールを強打されるなど勢いを止められず7-11でこのゲームを落としてしまいます。修正しないとまずいです。
  • 第2ゲーム、早田選手がリードを保つ展開が続きます。次第に髙森選手のボールに対応できるようになり、11-4でこのゲームを取り返します。早田選手、調子は良さそうです。
  • 第3ゲーム、点差が開かない展開が続いて9-9、10-10でデュースになります。どちらが取ってもおかしくない中、13-11でこのゲームも取ります。森聡詩コーチの声がコートに響きます。
  • 第4ゲーム、流れをつかんでリードを広げ、危なげなく11-2でこのゲームも取り、ゲームカウントを3-1にします。
  • 第5ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続いて9-9まで競ります。やや苦手とするコースのボールをフォアハンドドライブで決めて10-9とし、最後サーブレシーブがネットインになり、接戦をものにしました。

どの大会でも初戦は鬼門だし、髙森愛央選手には勢いがあって難しい試合になりましたが、実力を発揮して勝ち切りました。

フル動画。5:10:00あたりから。

ハイライト。

試合結果を伝える記事。

試合後のインタビュー。

R32(5回戦)

矢島采愛選手との対戦でした。左利き、裏裏ドライブ型です。

矢島采愛選手との対戦のスコア表

矢島采愛選手は打ち合いに強くて苦戦しましたが、勝負強さを発揮して勝ち切りました。

  • 第1ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きますが、勝負どころで失点せず11-8でこのゲームを取ります。
  • 第2ゲーム、サーブレシーブに苦労する、ややもったいないミスが多いなど流れをつかめず接戦になります。10-9から練習の成果が出たブロックを決めて11-9でこのゲームも取ります。森聡詩コーチの咆哮がコートに響きます。
  • 第3ゲーム、サーブレシーブが安定せず、有利な展開を作れずリードを許します。追い上げ及ばず7-11でこのゲームを落とします。
  • 第4ゲーム、競った展開が続きますが、持てる能力を全て出して得点できる手段を探します。終盤巧さを見せて11-7でこのゲームを取り返し、ゲームカウントを3-1にします。
  • 第5ゲーム、サーブレシーブが良くなり、試合を作れるようになります。後半ギアを上げて11-6で勝ち切りました。

早田ひな選手は終始冷静だったし、サーブのコントロールが良かったです。でももう少しミスを減らしたいところです。

フル動画。0:05:00あたりから。

R16(6回戦)

赤江夏星選手との対戦でした。

赤江夏星選手との対戦のスコア表

厳しい試合になりましたが、勝負強さを発揮して勝ち切りました。

  • 第1ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続いて9-9まで競ります。サービスエースで10-9とし、狙い通りにサーブ3球目をフォアハンドで撃ち抜いて11-9でこのゲームを取ります。
  • 第2ゲーム、競った展開が続きますが、後半ギアを上げて攻め続け、11-6でこのゲームも取ります。
  • 第3ゲーム、後半リードを許したまま押し切られて7-11でこのゲームを落とします。でも内容は悪くありません。
  • 第4ゲーム、思ったようにいかないプレーがあるものの、持てる技術を総動員して得点を重ねます。11-7でこのゲームを取り返します。
  • 第5ゲーム、後半ミスが増えて失速し、8-11でこのゲームを落としてしまいます。今日は調子が上がらないです。
  • 第6ゲーム、決められるはずのボールが決まらず調子が上がらない状態の中、なんとか得点を重ねます。こういう時に静かになると危ないのですが、今日はしっかり声が出ていたのが良かったです。10-6でマッチポイントを握り、赤江選手の追い上げを振り切って11-8で勝利を手にしました。

調子が上がらなくても、得点できる手段を探して実行できるところが良かったです。明日の準々決勝から2台進行+赤マットに変わり、もっと実力を発揮できるようになると期待しています。

フル動画。1:50:00あたりから。

試合結果を伝える記事。

準々決勝

佐藤瞳選手との対戦でした。最近絶好調で、今大会のR16で平野美宇選手をストレートで下しています。

佐藤瞳選手との対戦のスコア表

R16までとは別人のようなミスの少ないプレーでストレート勝利でした。

  • 第1ゲーム、接戦で8-7まで競ります。ロングサーブをうまくレシーブしてから絶妙なドロップショットを決めて吠えます。最後逆モーション風にドライブを決めて11-7でこのゲームを取ります。早田選手は落ち着いているし、カットボールの見極めが早いです。
  • 第2ゲーム、対カットマンの試合ではカットボールを打つ時にネットミス、オーバーミスをさせられそうでハラハラするものですが、今日はそれがほとんどありません。回転を読み切っているかのように精度の高いプレーが続きます。実況の山﨑雄樹アナウンサーが「あぁ上手い」と唸る冷静なプレーも出ます。危なげなく11-5でこのゲームも取ります。
  • 第3ゲーム、佐藤選手に攻撃に押されて0-3と出遅れますが、すぐに3-3で追い付きます。エッジ、ネットの運も味方に付けてリードを広げ、11-5でこのゲームも取ります。
  • 第4ゲーム、第3ゲームと同じく0-3スタートになりますが、またすぐに3-3で追い付きます。今日はブロックの精度が高いし、頭も冴えています。9-4と大量リードしたところから逆襲にあって9-8とされますが、勝負強さを見せて11-8で勝ち切り、両手を高く突き挙げました。

佐藤瞳選手が勝ち上がってくる場合に備えて、明らかに入念なカットマン対策をしてきたことが分かる試合でした。今日の早田ひな選手は恐ろしく強かったです。

フル動画。

ハイライト。

試合結果を伝える記事。

試合後のインタビュー。必見です。最後の質問は床と赤マットの違いについて教えて、でした。ラリーの速度が違うそうです。

準決勝

木原美悠選手との対戦でした。2023年全日本選手権大会の決勝を思い出します。

木原美悠選手との対戦のスコア表

負けてもおかしくない試合でしたが、何とか耐えて勝ちました。

  • 第1ゲーム、精度の高いプレーでリードを広げ、危なげなく11-4でこのゲームを取ります。
  • 第2ゲーム、木原選手の逆襲にあって流れを渡してしまい、5-11でこのゲームを落とします。
  • 第3ゲーム、接戦で競った展開が続きますが、後半流れをつかんで11-5でこのゲームを取り返します。
  • 第4ゲーム、8-4と大量リードしますが、そこから8-9と逆転されてしまいます。勝負どころで取り切れず、9-11でこのゲームを落とします。ゲームカウントは2-2になります。
  • 第5ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続いて8-8まで競ります。そこから攻め切って11-8でこのゲームを取ります。
  • 第6ゲーム、6-2と大量リードしたものの、7-7で追いつかれます。何とか耐えて11-8で逃げ切り、決勝進出をものにしました。

非常に苦しい試合でした。勝てて良かったです。

フル動画。

ハイライト。

試合結果を伝える記事。

決勝

張本美和選手との対戦でした。全日本選手権の決勝は3年連続で同一カードになりました。

張本美和選手との対戦のスコア表

第6ゲームで負けかけたところを、何とかフルゲームに持ち込んだものの、今日は張本美和選手が強くて勝てませんでした。

  • 第1ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続いて7-7まで競ります。そこから張本選手にミスが増えて11-7でこのゲームを取ります。
  • 第2ゲーム、張本選手にミスをさせられ、流れを渡してしまいます。いいところなく2-11であっさりとこのゲームを落とします。
  • 第3ゲーム、点差が開かない展開が続きますが、9-6とリードしてから攻め込まれ、9-11と逆転でこのゲームを落としてしまいます。今日は攻守が噛み合わないことが多いです。
  • 第4ゲーム、いつもの強さを発揮できずに6-11でこのゲームも落とします。ゲームカウント1-3と追い込まれます。
  • 第5ゲーム、流れを引き戻して11-5でこのゲームを取り返します。
  • 第6ゲーム、5-5まで競りますが、その後ミスが増えて6-10とマッチポイントを握られます。そこから驚異的な粘りで6連続得点してフルゲームに持ち込みます。
  • 最終第7ゲーム、張本選手が吹っ切れたように攻め続け、完全に流れを渡してしまいます。張本選手の強さがまさり、6-11で負けてしまいました。

最終ゲームで張本選手がやってくることは予想ができたはずですが、その積極的な攻めを封じることができませんでした。敗戦は納得でしょう。

張本美和選手、恐ろしく強かったです。今度は張本美和選手が早田ひな選手を強くする番です。

フル動画。

ハイライト。

試合結果を伝える記事。

表彰式。

試合後のインタビュー。必見です。質問に対しても、いつもながら謙虚・素直に回答していますし、負けたけど、超前向きです。

まとめ

  • R16までは調子が上がりませんでしたが、準々決勝から別人のようなプレーで強さを発揮しました。決勝では恐ろしく強い張本美和選手の勢いを抑えることができず、フルゲームに持ち込んだものの負けてしまい、準優勝でした。
  • 優勝はできなかったものの、強くなるために必要なことを学べた、非常に収穫の多い大会になりました。シーズン2のゴールはまだ先にあります。
  • 過去数年の対戦が、張本美和選手を強くたくましくしたのは確かでしょう。その張本美和選手を再度上回れるよう、強くなるしかありません。今大会の準優勝は、そのための通過点なのです。

大会終了後

早田ひな選手からファンに向けて

早田ひな選手のXポスト

インスタグラムで報告

早田ひな選手はとても前向きです。「私の挑戦は引退するまで続くと思いますが若手選手の成長曲線を見習って頑張りたいと思います!!」

 
 
 
 
 
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元全日本王者が斬る!渋谷浩の眼 ~女子シングルス決勝~

おまけ

早田ひな選手、バック面のラバーは「非公表」ですが、最近ザイア03に変えたようです。その挑戦、素晴らしいと思います。

女子選手でザイア03に一度変えたけど戻したって選手もいるようですが、早田ひな選手にはザイア03があっていて、使いこなせるようになることを願っています。

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