WTTシリーズが開催されるようになって以降、ワールドカップは開催されていませんでした。そこへ突然登場したのが男女混合の新フォーマットで団体戦のワールドカップでした。開催経緯に問題があったものの、大会は毎年大盛況です。
そして2028年ロサンゼルスオリンピックの卓球競技に採用されることが決まり、必然的に注目度が上がっています。
*アイキャッチ画像はテレ東卓球情報のXポストからの引用です。
混合団体ワールドカップ
- 16カ国(チーム)が出場し、ステージ1は4チームずつの4グループに分かれてラウンドロビンで総当たり戦を行います。上位2チームがステージ2に進出します。
- ステージ2は8チームがひとつのグループとしてラウンドロビンで総当たり戦を行いますが、ステージ1で対戦したチームとは試合を行わず、ステージ1の結果が引き継がれます。
- ステージ2の結果上位4チームがステージ3に進出します。
- ステージ3は準決勝から始まるトーナメント戦で、ステージ2の結果1位と4位、2位と3位が準決勝を戦います。
- ステージ3には3位決定戦があります。
- 各チームは男女3名ずつもしくは4名ずつで構成されます。試合にエントリーする男女の人数は同じでなければいけませんが、最少2名ずつでも構いません。
- 各試合は次の5マッチで構成されます。
- 混合ダブルス
- 女子シングルス(混合ダブルスに出ていない選手)
- 男子シングルス(混合ダブルスに出ていない選手)
- 女子ダブルスまたは男子ダブルス
- 男子ダブルスまたは女子ダブルス
- 男女ダブルスの順番は混合ダブルス終了時にチームランキングの低いチームが指定します。が、今大会からダブルスのオーダーも試合開始前に公開可能(どちらにするか選択可能)に変更されたようです。
- 選手は最大2マッチにエントリーできます。混合ダブルス+ダブルスまたはシングルス+ダブルスです。
- 各マッチは3ゲームマッチで、必ず3ゲーム行います。結果は3-0、2-1、1-2、0-3のいずれかになります。
- 勝利したゲーム数の合計が8に到達した時点でチームの勝利が決まり、(そのマッチは3ゲーム行っていなくても)試合終了になります。
- 最も競った場合、第5マッチの第3ゲームで勝利ゲームカウント8-7で決着します。
- 一方的な展開になった場合、最短で第3マッチの第2ゲームで勝利ゲームカウント8-0で試合終了になります。
- そのため男女ダブルスにのみエントリーした選手は、仕組み上、戦えるゲーム数が少なくなります。
混合団体ワールドカップがもたらした混乱
唐突に2023年12月に成都で開催すると発表された混合団体ワールドカップは、卓球界に大混乱をもたらしました。特に日本卓球界は中国に翻弄され、最終的には軟着陸したものの、将来に大きな不安を残しました。
同時に、従来のワールドカップを男女混合の団体戦という全く新しいフォーマットで復活させたことは、卓球競技の新しい可能性を追求するもので、大いに評価できます。問題はその誕生の経緯に無理が多かったことです。
ロサンゼルスオリンピックの卓球種目に採用
ロサンゼルスオリンピックでは従来の男女別団体戦が廃止され、代わりに男女ダブルスと混合団体戦が採用されます。混合団体戦は、男女ともに強いメンバーが揃っている国に有利になるとの批判もありますし、男女別団体戦がなくなったのは非常に残念に思いますが、決まったことはしょうがないです。
しかし、まだロサンゼルスオリンピックでの混合団体戦の試合形式はおろか、従来通り出場できるのは3選手なのか、4選手に増やすのかすら発表されていません。
現状の混合団体ワールドカップの試合形式だと試合数が多く、他にシングルス、混合ダブルス、男女ダブルスがあることを考えるとそのまま踏襲されるとは思えませんし、各マッチ必ず3試合行って合計8ゲーム取ったチームが勝利というルールが採用されるかどうかも怪しいです。
そうではあっても、混合団体戦を重視しないわけにはいかず、おそらく各国ともダブルスの強化を課題にしているのではないでしょうか。
早田ひな選手が出場した混合団体ワールドカップ一覧
2024年大会はエントリーしていましたが、怪我のためにキャンセルしています。
混合団体ワールドカップ2023(2023年12月4日から10日)
日本チームは中国、韓国に敗れて3位(銅メダル)でした。
混合団体ワールドカップ2025(2025年11月30日から12月7日)
日本は順当に勝ち上がって決勝に進出しましたが、強すぎる中国に圧倒されてしまいました。それでも素晴らしい準優勝(銀メダル)でした。
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