ITTFが主催していたほとんどの大会は、2021年からWTTシリーズに置き換えられました。ワールドカップ(個人戦)はWTTファイナルズに代わり、ワールドカップ(団体戦)は廃止されましたが、団体戦が混合団体ワールドカップとして復活したのに続き、個人戦も新フォーマットで復活しました。
個人戦の新フォーマットは史上最悪でしたが、流石に3年目からは一般的なフォーマットに改定されました。
早田ひな選手は予選ラウンドで強い覃予萱選手に負けてしまい、悔しい予選敗退でした。
*アイキャッチ画像はこちらの動画からの引用です。
ワールドカップ(個人戦)
- ITTFが指定した選手48名が出場します。各協会から最大4名が出場できます。
- 現在の世界チャンピオン(孫穎莎選手)とU19の世界チャンピオン(覃予萱選手)の2名は別枠で出場できます。そのため中国人選手は6名出場します。
- 3名ずつの16グループに分かれてグループリーグ形式の予選ラウンドを行います。予選ラウンドは5ゲームマッチです。
- 予選ラウンドのグループ分けには最新の世界ランクが使われ、4名ずつの区切りでドローが行われます。ドロー運の要素は無視できないものの、納得できる水準と言えます。
- 予選ラウンドでは同一協会からの選手は同一グループに入らないように調整されます。
- 決勝トーナメントは、予選ラウンドを1位通過した16名で戦います。シード数は4しかないので、ドロー運の要素が強いです。
- 決勝トーナメントでは、同一協会からの選手が対戦することへの配慮はなされません。
- 決勝トーナメントはすべて7ゲームマッチで行われます。また以前のワールドカップと異なり、3位決定戦はありません。
- 試合はテーブル2台で進行されます。
- 優勝選手には1,500ポイントが付与されます。
以前のワールドカップでは、シード選手は本戦から出場、シード外の選手のみが予選ラウンドを戦う形式でした。新形式は世界ランク上位16名の選手にとって、決勝トーナメント進出するための壁がやや厚いものになっています。
最悪だった予選ラウンド通過ルール
復活したワールドカップ個人戦の予選ラウンド通過ルールは最悪でした。予選ラウンドでは必ず4ゲームを戦い、勝利ゲーム数が同じ場合は総得点数と総失点数の比で1位通過者を決めるというルールは問題の多いものでした。初年度だけで廃止して欲しかったのですが、翌年も継続されました。
3年目の今大会から改定されて普通の5ゲームマッチになりました。選手・コーチの声が届いたのだと思います。
大会情報
- 期間:2026年3月30日から4月5日
- 場所:マカオ(中国の特別行政区、日本との時差1時間、現地10:00が日本の11:00)
- 出場種目:シングルス
- 参照:ITTF公式サイト、日本卓球協会公式サイト
ネット中継
- ITTFがYoutubeチャンネルでリアルタイム配信しました。が、日本は地域制限により視聴できませんでした。
- テレビ東京卓球チャンネルがT1の日本人選手以外の試合をリアルタイム配信しました。日本ではT2の日本人選手以外の試合を視聴できませんでした。
- テレビ東京がU-NEXT(有料)で日本人選手の試合を、日本語実況解説付きでリアルタイム配信しました。が、ストリームが1本しかないため、T1とT2で日本人選手の試合が同時間帯に行われると片方は観れないという状況が発生しました。
- テレビ東京卓球チャンネルで公開されるアーカイブ、日本人選手の試合は大会開催期間中はハイライトのみです。大会終了後、1週間程度でフル動画のアーカイブが公開されると思います。
シングルス出場選手
出場選手上位36名の顔ぶれです。孫穎莎選手と 覃予萱選手が別枠でエントリーしているため、中国人トップ選手が4名+蒯曼選手の5名います。
早田ひな選手はWR9位でした。

日本人選手で出場したのは張本美和選手、早田ひな選手、伊藤美誠選手、橋本帆乃香選手の4名です。
予選ラウンド:敗退
早田ひな選手はドローにより中国の覃予萱選手、ドイツのアネット・カウフマン選手と同じグループ5に入りました。
早田ひな選手は覃予萱選手に負けて予選ラウンド敗退でした。実力も運も足りませんでした。悔しいです。
ドローセレモニー。配信状態が悪くてブツ切れです。
第1試合
アネット・カウフマン選手との対戦でした。左利き、初対戦です。YGサーブを多用します。

カウフマン選手が強くて危ない試合でしたが、勝てて良かったです。

- 第1ゲーム、早田選手がリードを広げる展開が続きます。調子良さそうです。カウフマン選手のYGサーブへの対応もしっかりできています。サーブが効いて危なげなく11-4でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、4-4まで競りますが、そこからカウフマン選手の逆襲にあってリードされる展開が続きます。第1ゲームで効いていたサーブが効かなくなり、流れを失い6-11でこのゲームを落としてしまいます。
- 第3ゲーム、粘り強いプレーで5-1と大量リードしたものの、ミスが増えて5-5と追い付かれます。点差が開かない展開が続き、10-9と先にゲームポイントを握りますが、デュースに持ち込まれます。ここでネットインのボールを取ろうとしたカウフマン選手が左足首を痛めてしまい、治療のために試合が中断します。再開後、13-11でこのゲームを取り返します。
- 第4ゲーム、足首を痛めているとは思えない気迫のプレーを続けるカウフマン選手に対し、落ち着いてこれまでの試合内容を反映させたプレーで臨みます。7-5の場面では早田選手がネットインのボールを取ろうとして脚をすべらせてドキッとしましたが、大丈夫でした。今大会のフロアマット要注意かも。その後勝負どころで失点せず11-6で勝ち切りました。
カウフマン選手、レシーブから積極的、攻撃的で強かったです。またこの試合はエッジ、ネットが多く、あと少し運が足りなかったら負けていてもおかしくなかったです。
フル動画。
公開待ち。
ハイライト。
第2試合
中国の覃予萱(チェン・ユーシュアン)選手との対戦でした。U19の世界選手権優勝者、初対戦です。

状態の良い覃予萱選手に対し、早田ひな選手は実力・運ともに足りず負けてしまいました。悔しいです。

- 第1ゲーム、早田選手はバックハンドにミスが目立ち、リードを許す展開が続きます。終盤追い上げますが、序盤の失点が響いて8-11でこのゲームを落としてしまいます。
- 第2ゲーム、今日はミスが多くいつもの早田選手らしさが見られません。失点時に珍しく脚を踏み鳴らします。コース選択も悪く、いつもの巧さに欠けます。対する覃予萱選手は状態が良いです。あっさりと5-11でこのゲームも落としてしまいます。
- 第3ゲーム、それまでとは別人のような動き、精度の高いプレーで対応力の高さを見せます。声も良く出ています。11-5でこのゲームを取り返します。
- 第4ゲーム、同じパターンのミスを繰り返してしまい、流れを掴めません。普段は見せない苛立った仕草もします。それでも5-9から粘って9-9としますが、そこで不運なネットインでマッチポイントを握られてしまいます。最後は課題のバックハンドがオーバーになり、悔しい予選敗退となりました。
覃予萱選手が強かったのは確かですが、今日の早田ひな選手は本来の実力を発揮できませんでした。ドロー運に恵まれなかったとは言え、予選ラウンドは突破したかったですね。
フル動画。
公開待ち。
ハイライト。
試合結果を伝える記事。
合結果を伝える記事。
まとめ
- 今大会のドロールールと持ち前のドロー運の悪さから、第7シードなのに覃予萱選手(昨年のU19世界王者)と同じグループに入ってしまいました。
- 覃予萱選手は難敵ですが、本来の実力を発揮できれば負ける相手ではありません。が、らしくないミスが多く、覃予萱選手の勢いを止められず、最後は運も足りずに負けてしまいました。
- 結果、悔しい予選敗退となりました。この悔しさを糧に、さらに強くなって欲しいです。
大会終了後
早田ひな選手はインスタグラムストーリーズへの投稿で、次の趣旨の発言をしています。
- 過程にも結果にも全てに意味があると感じます。
- 世界選手権に向けて少しでも良い状態にできるよう頑張ります。
早田ひな選手はいつも通り前向きです。





