アジア選手権大会は奇数年に個人戦+団体戦の形式で開催されてきましたが、近年迷走するかのように開催形式が揺れています。今年は翌年の世界卓球選手権の予選を兼ねるにも関わらず、個人戦に加えて団体戦も行われます。それをたったの7日間で行うという超過密日程です。
早田ひな選手はシングルス、ダブルス(みわひなペア)、混合ダブルス(とがひなペア)、団体戦の4種目に出場します。最優先事項は怪我しないこと、世界卓球選手権のシングルス出場資格を得ることです。
そして団体戦は橋本帆乃香選手の活躍で優勝、シングルスは陳熠選手に完敗でベスト8、ダブルスは蒯曼/王芸迪ペアに負けて準優勝、混合ダブルスは棄権でした。
*アイキャッチ画像はテレ東卓球情報のXポストからの引用です。
大会の仕様
- 今年は個人戦(シングルス、ダブルス、混合ダブルス)に加えて、シングルスのみによる男女団体戦も実施されます。
- 団体戦は本戦から6ヶ国+予選リーグを勝ち上がった2ヶ国の計8ヶ国によるトーナメント戦。
- 前回大会の結果が6位までだったチームが本戦から出場。そのため決勝トーナメントで6位以内の成績を残さないと2年後の大会で苦しくなる。
- 予選リーグは14ヶ国が4グループに分かれてラウンドロビン方式で戦い、各グループの1位が1回戦いその勝者が決勝トーナメントに進出。
- 予選敗退チームを含めて5位以下のチームは順位決定戦を戦う。
- 全試合5ゲームマッチ。
- 優勝したチームに付与されるWRポイントは250。それを勝利貢献度に応じて分配。
世界卓球2027ロンドン大会(個人戦)の出場資格付与条件
今大会は世界卓球2027ロンドン大会(個人戦)の予選を兼ねています。女子はシングルスベスト32進出で出場資格を得られます。他国は出場枠を得ても選手に割り当てないのが普通ですが、日本は出場枠を獲得するとそれが選手に割り当てられる「選考基準」を採用しています。
世界卓球2027ロンドン大会(個人戦)は、ロサンゼルスオリンピックを目指す選手にとって必ず出場したい、重要な大会です。必ずベスト32に進出して出場資格を獲得しておきたいです。
大会情報
- 期間:2026年10月19日から25日
- 場所:ウズベキスタンのタシケント(日本との時差4時間、現地10:00が日本の14:00)
- 出場種目:シングルス、ダブルス、混合ダブルス、団体戦
- 参照:ITTFの公式サイト、日本卓球協会の公式サイト
選手選考基準
2026年全日本選手権の優勝者である張本美和選手、国内選考会優勝者である長﨑美柚選手、前記2選手を除くWR上位3選手である早田ひな選手、大藤沙月選手、橋本帆乃香選手が選考されました。
ネット中継
- ATTUのYouTubeチャンネルがT1からT10をリアルタイム配信しました。
- T1のカメラワークのひどさ、他のテーブルの音声の乱れや遅延、スコア表示と動画のズレなどWTTの中継より悪いことが多かったですが、まあしょうがないですね。
不満なこともありましたが、全テーブルリアルタイム配信してくれていることには感謝しかありません。
今大会の見どころ
シングルス:ベスト8
早田ひな選手はR64からの登場で、R16で勢いのある長﨑美柚選手と、準々決勝で陳熠選手と当たるドローでした。
勝負強さを見せて準々決勝に進出したものの、陳熠選手にボコボコにされてベスト8でした。実力差を感じる結果でした。
また、ベスト32以上だったので、世界卓球2027ロンドン大会(個人戦)シングルスの出場資格を獲得しました。
R64(2回戦)
ウズベキスタンのERKEBAEVA選手との対戦でした。カットマンです。

快勝でした。これで世界卓球2027ロンドン大会(個人戦)シングルスの出場資格獲得です。
フル動画。
R32(3回戦)
インドのGHOSH Swastika選手との対戦でした。

快勝でした。早田ひな選手、仕上がり良さそうです。
フル動画。
R16(4回戦)
長﨑美柚選手との対戦でした。

4ゲーム中3ゲームがデュースという接戦を制して勝ちました。際どかったです。
- 第1ゲーム、ミスが多く5-9と大量リードを許しますが、落ち着いたプレーで9-9で追い付きます。デュースになりますが、何とか13-11でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、早田選手がリードを保つ展開が続きます。やや長﨑選手にミスに目立ちます。10-6から長﨑選手の追い上げを振り切って、11-8でこのゲームも取ります。
- 第3ゲーム、接戦で点差が開かない展開が続きます。9-9からデュースになりますが、詰めが甘く10-12でこのゲームを落とします。
- 第4ゲーム、互いに流れをつかめず、点差が開かないままデュースになります。フルゲームにはしたくないところ、何とか12-10で勝ち切りました。
長﨑美柚選手のミスに助けられたところが多分にありました。それでも勝ちは勝ちです。負けなくて良かったです。
フル動画。
準々決勝
中国の陳熠選手との対戦でした。

全く「らしさ」を出せず、ボコボコにされてしまいました。完敗です。
- 第1ゲーム、両ハンドの精度が極端に悪く、ブロックもできず、完全に流れを渡してしまいます。あっさりと5-11でこのゲームを落としてしまいます。
- 第2ゲーム、こんなに「合っていない」早田選手を見るのは久しぶりです。体調不良なのかと思うような出来の悪さですが、声は出ています。良いところほぼなく3-11でこのゲームも落とします。
- 第3ゲーム、今日は陳熠選手が絶好調で、仕上がりの差が大きいです。何とか6-6まではついて行ったものの、今日の仕上がりの差が出て7-11で敗戦となりました。完敗です。
実力を出せないまま負けてしまいましたが、陳熠選手が強かったのも確かです。この完敗を引きずらないで、課題に取り組むだけです。
フル動画。
試合結果を伝える記事。
ダブルス:準優勝
鉄板のみわひなペアで出場しました。実力を発揮して決勝に進出しましたが、実力で勝る蒯曼/王芸迪ペアに負けて準優勝でした。中国トップペアの壁は厚いです。
R32(2回戦)
イランのSHAHSAVARI/YARISERAJIペアとの対戦でした。

快勝でした。
フル動画。
R16(3回戦)
シンガポールのLAI/TAN Zhaoペアとの対戦でした。

しっかり勝ちました。
この試合はアーカイブがありません。
準々決勝
インドのGHORPADE/GHOSHペアとの対戦でした。

快勝でした。
フル動画。
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準決勝
中国の陳熠/姜依依ペアとの対戦でした。

接戦を制して勝ちました。勝てて良かったです。
- 第1ゲーム、打ち合いになると陳熠選手がエースボールを打ってくるので、そうなる前に台上技術で優位に立ちたいです。追いかける展開が続きますが、8-8で追い付きます。9-10と先にゲームポイントを握られますが、打ち合いを制してデュースに持ち込みます。何とか12-10でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、9-5と大量リードしたものの、粘り強い中国ペアに追いつかれてデュースになります。一進一退の攻防が続きますが、あと1点が遠く16-18でこのゲームを落とします。
- 第3ゲーム、競った展開が続きます。ややみわひなペアにミスが目立ちます。10-8から張本選手のストレート攻撃が決まって11-8でこのゲームを取り返します。
- 第4ゲーム、早田選手がつないで張本選手が決め、早田選手が「ナイス!」と称えるプレーが増えます。打ち合いは依然分が悪いです。9-4と大量リードしたところから追い上げられて9-7になります。フルゲームにはしたくないところ、最後練習でも出せないようなプレーが決まって11-9で逃げ切りました。
二人ともミスが多かったですが、それでも我慢して勝ちました。素晴らしかったです。
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決勝
中国の蒯曼/王芸迪ペアとの対戦でした。

中国トップペアの実力の高さを実感する試合になりました。この実力差を埋めるのは簡単ではありません。
- 第1ゲーム、みわひなペアが追いかける展開が続きます。中国ペアは日本ペアを良く研究していて、リスクを追ってでも広角に振って来ます。9-9から2本、良いプレーが決まって11-9でこのゲームを取ります。
- 第2ゲーム、点差の開かない競った展開が続きますが、ラリー戦で差を広げられてしまいます。8-11でこのゲームを落とします。
- 第3ゲーム、絶好調でなくても我慢のプレーをするみわひなペアに対し、中国ペアは何本でも打ち返して来ます。恐るべきラリー力です。9-10まで粘りますが、最後今大会の調子を象徴するような、早田選手のバックハンドのオーバーミスで11-9でこのゲームも落とします。
- 第4ゲーム、中国ペアの実力の高さを見せつけられるようなプレーが続きます。みわひなペアも打ち合い以外のプレーで何とか食い下がりますが、11-8で押し切られ、敗戦となりました。それでも準優勝は素晴らしい結果です。
今大会通しての課題は、早田ひな選手の致命的なブロック力不足です。対中国人選手の試合での、バックハンドの出来の悪さには、何か事情でもあったのでしょうか。弱点を克服して行くしかないですね。
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混合ダブルス:棄権
とがひなペアでエントリーしましたが、戸上隼輔選手の体調不良により、初戦前に棄権が決まりました。
団体戦:優勝
日本は前回大会で準優勝していたので、本戦(決勝トーナメント)からの登場でした。そして決勝まで中国とは対戦しません。ドローの結果、予選を通過したタイは中国と、シンガポールは日本と対戦することになりました。

そして決勝で中国と対戦し、橋本帆乃香選手の2点取りで3-2で勝利し、優勝しました。橋本帆乃香選手、カッコよかったです。
表彰式。
メダル授与セレモニーの様子。セルフィーは美和ちゃんが担当。


授賞式後の記念撮影。優勝トロフィーは橋本帆乃香選手の手に。

引用:日本卓球協会公式サイト
準々決勝
シンガポールチームとの対戦でした。次のオーダーでした。
- 橋本帆乃香ーZENG Jian
- 張本美和ーSER Lin Qian
- 長崎美柚ーLOY Ming Ying
- 張本美和ーZENG Jian
- 橋本帆乃香ーSER Lin Qian
ストレート勝利でメダルを確定させました。
第1試合
橋本帆乃香選手とシンガポールのエースZENG Jian選手の対戦でした。

粘り強いZENG Jian選手に競り勝ちました。
フル動画。
第2試合
張本美和選手とSER Lin Qian選手の対戦でした。

快勝でした。
フル動画。
第3試合
長崎美柚選手とLOY Ming Ying選手の対戦でした。

しっかり勝ってチームのメダルを確定させました。
フル動画。
準決勝
台湾チームとの対戦でした。次のオーダーでした。
- 早田ひなー葉伊恬
- 張本美和ー簡彤娟
- 大藤沙月ー呉映萱
- 張本美和ー葉伊恬
- 早田ひなー簡彤娟
チームは3-0で勝ちました。決勝進出です。
第1試合
早田ひな選手と葉伊恬(イェ・イーティエン)選手の対戦でした。今年3度目の対戦です。

フル動画。
第2試合
張本美和選手と簡彤娟選手の対戦でした。

フル動画。
第3試合
大藤沙月選手と呉映萱選手の対戦でした。

フル動画。
決勝
中国チームとの対戦でした。次のオーダーでした。
- 橋本帆乃香ー陳熠
- 張本美和ー王芸迪
- 早田ひなー蒯曼
- 張本美和ー陳熠
- 橋本帆乃香ー王芸迪
チームは3-2で勝ち、優勝しました。橋本帆乃香選手の2点取り、素晴らしかったです。
孫穎莎選手、王曼昱選手はいませんでしたが、それでも中国チームに勝って優勝したことは素晴らしいです。
第1試合
橋本帆乃香選手と陳熠選手の対戦でした。

接戦を制して2ゲーム連取すると、流れをつかんでストレート勝利でした。
フル動画。
第2試合
張本美和選手と王芸迪選手の対戦でした。

今日は得意のストレート攻撃の精度が低く、惜しくも負けてしまいました。王芸迪選手、流石の強さでした。
フル動画。
第3試合
早田ひな選手と蒯曼選手の対戦でした。

またボコボコにされてしまいました。完敗です。実力差を感じました。今日は過去の対戦で得た教訓を活かせませんでした。
フル動画。
第4試合
張本美和選手と陳熠選手の対戦でした。

張本美和選手が格の違いを見せて快勝でした。
フル動画。
第5試合
橋本帆乃香選手と王芸迪選手の対戦でした。

プレッシャーに打ち勝ち、中国の鬼メンタル王芸迪選手に競り勝って、チームを優勝に導きました。勝利の瞬間は、予想外にクールでした。
フル動画。
まとめ
- 団体戦は、日本は前回大会で準優勝していたので、決勝トーナメントからの登場で、決勝まで中国とは対戦しません。そして順当に勝ち上がり、決勝で中国と対戦しました。3番手の早田ひな選手は蒯曼選手に完敗しましたが、橋本帆乃香選手の2点取りで3-2で勝利し、優勝しました。橋本帆乃香選手、素晴らしかったです。
- シングルスは、R16で勢いのある長﨑美柚選手と、準々決勝で陳熠選手と当たるドローでした。勝負強さを見せて準々決勝に進出したものの、陳熠選手にボコボコにされてベスト8でした。実力差を感じる結果でした。また、ベスト32以上だったので、世界卓球2027ロンドン大会(個人戦)シングルスの出場資格を獲得しました。
- ダブルスは鉄板のみわひなペアで出場しました。実力を発揮して決勝に進出しましたが、実力で勝る蒯曼/王芸迪ペアに負けて準優勝でした。中国トップペアの壁は厚いです。まず個の力を上げないと、中国トップペアには勝てないです。
- 混合ダブルスはとがひなペアでエントリーしましたが、戸上隼輔選手の体調不良により、初戦前に棄権が決まりました。
- 今大会全体を振り返って見ると、早田ひな選手の致命的なブロック力不足が目立ちました。バックハンドに何か事情があったのかも知れません。
- 金メダル1個、銀メダル1個を獲得しましたが、うれしさより悔しさの方が大きく上回る大会になったと思います。悔やんでいても強くはなれないので、練習で課題に取り組むしかありません。
おまけ
準備中。
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